はじめに:7つの習慣とは何か
カスタマーサクセスとして働いていた頃、私はよくこう言っていました。
「それ、スーパーバイザーに聞いてきます。」
少し難しい質問が来ると、自分で考える前にすぐ上司に頼っていたのです。
今思えば、かなり受け身な働き方でした。
一方で、同期は違いました。
まず自分で調べ、検証し、答えを出してから確認する。
「こういう方法だと思うんですが、合っていますか?」
そんな聞き方でした。
当時は気にしていませんでしたが、
数年後、その同期がスーパーバイザーになったと聞いて、はっきり気づきました。
この考え方は、スティーブン・R・コヴィーの 『7つの習慣』でも最初に語られています。
この本はテクニックではなく、仕事や人生の「原則」を教えてくれる一冊です。
今回はその中でも「主体的である」という考え方を、 私の経験を交えながら分かりやすく解説していきます。
その前に、「7つの習慣」の全体像を簡単に見てみましょう。
7つの習慣の全体像
『7つの習慣』で紹介されている習慣
- 第1の習慣:主体的である
- 第2の習慣:終わりを思い描くことから始める
- 第3の習慣:最優先事項を優先する
- 第4の習慣:Win-Winを考える
- 第5の習慣:理解してから理解される
- 第6の習慣:相乗効果を発揮する
- 第7の習慣:刃を研ぐ
これらの単なる仕事のテクニックではなく、人生や仕事をより良くするための「考え方の習慣」です。
なお、『7つの習慣』についてより深く理解したい方は、原著にもぜひ触れてみてください。
第一の習慣「主体的である」とは何か
『7つの習慣』の最初に登場する「主体的である」という考え方は、一見とてもシンプルです。
しかし、この習慣はすべての土台となる重要な考え方でもあります。
これが「主体的である」ということです。
私たちは日常や仕事の中で、ついこんな言葉を口にしがちです。
- 上司がこう言ったから仕方ない
- 業界が不景気だからどうにもならない
- あの人がああだからうまくいかない
一見もっともらしく聞こえますが、
人はつい「反応」してしまう
私たちは、何か出来事が起きると、つい感情的に反応してしまいます。
例えば、
- 誰かに嫌なことを言われた
- 上司にきつく指摘された
- 仕事でトラブルが起きた
こうしたとき、
「なんでそんなこと言われるんだ」
「自分は悪くない」
と感じてしまうこともあるでしょう。
しかし、『第一の習慣』ではここに重要なポイントがあるとされています。
主体性とは「反応を選ぶ力」
『7つの習慣』の著者、スティーブン・R・コヴィーは、 「責任(Responsibility)」を次のように説明しています。
つまり、
という意味です。
どんな出来事が起きても、
それにどう反応するかは、自分で選ぶことができます。
主体的な人は「自分ができること」に集中する
ここでもう一つ重要な考え方があります。
「関心の輪」と「影響の輪」です。
人は日々、さまざまなことに関心を持っています。
- 景気が悪い
- 業界が不調
- 政治の動き
- 会社の方針
- 上司の考え方
こうしたことは気になりますが、 多くは自分では変えることができません。
一方で、自分の行動によって変えられることもあります。
- 自分の行動
- 学び
- スキル
- 努力
- 仕事の進め方
主体的な人は、この
影響の輪にエネルギーを使います。
下の図は「関心の輪」と「影響の輪」の違いを示したものです。

逆に、影響できないことばかりに目を向けていると、
「景気が悪いから仕方ない」
「会社が悪いからうまくいかない」
不満ばかりが増えてしまいます。
もちろん、関心を持つこと自体は悪くありません。
ただ、主体的な人はそこで止まりません。
と考えます。
この姿勢が大切です。
小さな行動でも、積み重ねることでできることは増えていきます。
私の経験から学んだ主体性
私が失敗から学んだ主体性の大切さ
実は私は、この原則を知りながらも、当時はまったく実践できていませんでした。
カスタマーサクセスとして働いていた頃の話です。
簡単な質問には答えられていましたが、
少し複雑になると、すぐにスーパーバイザーに頼ってしまっていました。
本来なら、自分で調べて考えるべきだったと思います。
当時の私は正直甘えていて、
「どうせ契約社員だし…」
とどこかで思っていました。
その結果、勉強もせず、会社への不満ばかり話していました。
今振り返ると、恥ずかしい話です。
一方で、同期にはまったく違うタイプの人がいました。
彼はまず自分で調べ、検証し、結論を持ったうえで確認していました。
「この方法で合っていますか?」
「他に良い方法はありますか?」
常に自分の考えを持って質問していたのです。
さらに彼は、業務の改善案を出すなど、職場を良くするために行動していました。 (同じ契約社員でした。)
その後、彼はスーパーバイザーに昇進しました。
仕事への姿勢や主体性は、本当に見習うべきものでした。
現在は正社員として、上司と議論しながら会社を良くするために働いているそうです。
主体的に行動する姿勢は、周囲にしっかり見られているのだと感じました。
私が主体性を持って行動した時
その後、私は別の会社で働くことになりました。
そこは正直、かなり経営が厳しい会社でした。
多くの同僚は不満を口にし、飲み会は愚痴ばかりでした。
私は以前の失敗を思い出し、
主体性を持って働こうと決めました。
どんな仕事にも責任を持ち、工夫しながら取り組むようにしました。
すると少しずつ案件が取れるようになり、会社の状況も徐々に改善していきました。
そして私自身も、さまざまな仕事を任されるようになりました。
もちろん、どんなに頑張ってもうまくいかないこともあります。
でも主体性を持って働いた経験は、決して無駄にはなりません。
その経験は、どこへ行っても必ず活きてきます。
まとめ
主体的であるというと、
「文句を言わないこと」
「我慢すること」
のように感じる人もいるかもしれません。
しかし、本来の意味はそうではありません。
自分が変えられることに目を向け、
そこに集中することです。
景気や会社の方針、上司の考え方など、
自分では変えられないことも多くあります。
そうしたことに不満を持ち続けても、 状況はなかなか変わりません。
一方で、私たちには変えられることがあります。
- 自分の行動
- 自分の努力
- 自分の考え方
仕事ができる人ほど、
環境や他人のせいにするのではなく、
「主体的である」という習慣を考えるきっかけになれば嬉しいです。
7つの習慣シリーズ一覧
ここまで読んでいただきありがとうございます。
『7つの習慣』は1つだけでなく、
すべてがつながっていることで本来の価値を発揮します。
他の習慣についても、ぜひ参考にしてみてください。
